この一皿に心を込めて。とっておきグルメ探訪vol.3「自然食カフェ G-café」

【この一皿に心を込めて。とっておきグルメ探訪】

食べる人の笑顔を思い浮かべながら、作り手が心を込めて調理する一皿には、心と体を元気にしてくれる不思議な栄養がぎゅっと詰まっています。そんな一皿が味わえるとっておきのお店を紹介するこのコーナー、第3回は札幌市の「自然食カフェ G-café」を訪ねました。

国道36号を清田付近で折れて小道に入り、150mほど進んだ住宅街にたたずむG-café。ツタに覆われた外観が印象的です。

澄んだような清らかさを感じる心落ち着く空間で、安心安全な水や野菜を使い、調理器具にまでこだわったお料理がいただけます。

カフェのオープンは2006年。

代表の加代(かしろ)里美さんが、愛犬との生活を通じて「食べ物が変わることで犬たちが健康になり、寿命も変わる」と実感したことが、このカフェを開くきっかけに結び付いたそうです。

お店では、できるだけ無農薬や減農薬、有機栽培など安心安全な野菜や旬の食材を使うほか、お米は長年付き合いのある長沼町「大きなかぶ農園」産玄米を使います。

調理に添加物を加えることは一切なく、使う調味料もアミノ酸などを含まない伝統的なもの。調理用・飲用水とも還元力のある「E’sウォーター」を使用し、野菜もこの水に浸けておくことで野菜本来の力を取り戻し、残留農薬などを洗い流す効果が期待できるとか。

看板料理は、自家配合のスパイスを使い土鍋でグツグツと煮込んだスープカレー。たっぷりの大豆とひよこ豆のほか、無添加の豆乳やすり潰した豆腐でコクを出したスープはまろやかで、動物性のだしを使っていないとは思えない味わい深さです。

それぞれの持ち味をじっくり味わえるようにと、大きめカットの野菜がゴロンゴロンと入っているのも嬉しいですね。化学調味料類を使わないため、最初は「物足りない」と感じることもありますが、何度か通ううちに「本物の味」の魅力に取りつかれ、常連客となる人も少なくないといいます。 圧力をかけて炊いた玄米はもっちりとして甘みがあり、食べやすい食感です。

一つひとつの野菜、地鶏のおいしさがじわじわと体にしみ渡る「土鍋スープカレー チキン」(1400円)。
辛さは7段階、ご飯は玄米ハーフ、白米も選べます

さらに土鍋で調理することには「料理をいつまでも冷めにくくする」だけではない効果もある、と、調理担当で里美さんの夫・英人さんは話します。

「土鍋には遠赤外線効果があり、食材本来の持ち味を損なわずふっくらと調理してくれます。同じ食材を使っても、アルミやステンレスの鍋とはまったく異なるでき上がりになるのです」(英人さん)

店内には伝統的調味料や体によい食材、環境負荷の少ない洗剤類、ナチュラルテイストの雑貨などが販売され、「こんな品があるなんて!」という発見の楽しさも。

お気に入りの品を探す、宝探しのような感覚も楽しめます。

ところで「ここに来ると不思議に心が落ち着く」というファンも多いのがG-café。その秘密を英人さんにうかがうと、「実は敷地内に炭やセラミックを埋めることで、空間が清浄なものになるよう調整しているのです」とそっと教えてくれました。

心優しい看板犬、スタンダードプードルのジェットくん、アデルさん、ロチェスさんのお出迎えにも心がほっこり和むG-café。お昼時には混雑することも多い人気店のため、ゆっくりと過ごしたい場合は14時以降の来店がおすすめです。

■自然食カフェ G-café
札幌市清田区清田2条1丁目1-20
TEL.011-885-7570
営業時間 11:00~16:00、17:00~20:00 ※当面の間は11:00~16:00のみ営業
定休日 月曜、第1・3・5火曜
駐車場 あり(4台)
https://www.dog-g-club.com/g-cafe

書いた人/石渡裕美(いしわたりひろみ) 東京都出身、1996年から札幌在住。観光・飲食・育児・農業・医療分野などでライター兼編集者。臆病なのに好奇心旺盛、忘れっぽい習性で森を育てる「リス」をこよなく愛しています。

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